こんにちは、たつおです!
髪の毛を乾かすのに使うドライヤーは、かなり身近な家電ですよね。
我が家では、子ども達の髪を乾かすのは私の担当なので、毎日のようにドライヤーを使っています。
親は当たり前に使っていますが、子ども達にはまだまだ不思議なところもあるようで
- 中はどうなってるの?
- なんですぐ温かい風が出るの?
といった質問をされたんです。
それとなく答えはしましたが、改めて考えてみると、きちんと説明出来ないところもあったなーと思って調べました。
子ども向けに説明出来るように、難しい言葉はなるべく使わずにまとめましたので、お子さんから、なぜなぜ攻撃をされても、バシっと答えられると思いますよ。
目次
ドライヤーの仕組み
まず、ドライヤーがどんな構造になっているのかを、簡単に確認しましょう!
ものすごく単純化して説明すると、ポイントはこの3つ。
- 電気が通ると熱くなる金属の線
- 空気を送る扇風機
- 熱くなりすぎないための安全装置
この3つの機能が組み合わさることで、ドライヤーは出来上がっているんです。
それでは1つずつ解説していきますね。
電気が通ると熱くなる、金属の線
- 金属に電気を通すと、熱くなる
- ニクロム線やカンタル線は特に熱くなりやすい
- すぐ熱くなる = 温風がすぐ出る
ドライヤーは温かい風が出てきますよね?
あの温風は、ドライヤーの中に取り付けてある金属の線が熱くなることで作られています。

ちょっと見にくいですが、クネクネと曲がっている波が見えますか?これが、ドライヤーの中で熱を作っている金属の線です。
電気を通して熱くなる物は色々ありますが、ドライヤーに使われている物は
- ニクロム線
- カンタル線
などと呼ばれています。
この金属の線は
錆びにくくて、電気を通すとすぐに熱くなる
という特徴があります。
ドライヤーはすぐに温風が出てきて欲しいし、長く使えるように錆びにくい丈夫な物がいいですよね?
そういう、ドライヤーに向いてる特徴があるから、良く使われてるんですね
空気を送り出す扇風機
- 扇風機が空気を前に送り出す
- 空気が熱い金属線を通過すると、温風になって出てくる
ドライヤーの中には、扇風機みたいなプロペラが付いています

このプロペラが回転して、扇風機のように空気を外に送りだします。
送り出した空気が、電気の力で熱くなった金属線の周りを通って、温められて、吹き出し口から飛び出してくるというわけです。
ちなみに、ドライヤーにある「COLD」というスイッチですが、あれは
金属線に電気を通さない = 温風を作らない
という機能で、冷風を作っているわけではないんです。
周りの空気を、そのまま扇風機で送っていると思ってください。
熱くなりすぎないための、安全装置
- ドライヤーには設定温度がある
- 設定温度を超えると、電気が切れるようになっている
- 温風の温度は、70度から140度
ドライヤーには、実は設定温度というものがあります。
それがこちら
- 日本工業規格(JIS ジス)というもので定められている。
- 計測の位置は、吹き出し口から3cm
- 設定温度は70度から140度の間
この基準に合わせた物が日本では作られています。調べてみたところ、製品毎に設定温度が違っていても、ほぼ80度から120度に収まっていました。
安全装置は何故必要なの?
そう思うかもしれませんが、実は絶対に必要なんです
例えば、ニクロム線の温度が決まるポイントは、
- 電気の力
- ニクロム線個々の特徴
- 周りの空気の温度
などなど、色んなものとのバランスで決まっています。
ということは、バランスが崩れたら、温度がすごく上がってしまうこともあるんですね。
もし200度や300度なんて高温の風が出てきたら、火傷してしまいますよね?だからそういうことが無いように、ドライヤーには大抵、安全装置が付いているんです。
ちなみに、この安全装置を取り付けることは、JISでも約束になっていて、ドライヤーを作る基準に
温度過昇防止装置を取り付けてあること
と、ちゃんと書いてあります
ニクロム線はどこまで熱くなる?
先ほど、バランスが崩れたら、温度がすごく上がることもあると説明しました。
それじゃあ、ニクロム線は電気を通し続けたらずっと温度が上がり続けるんでしょうか?
- 1400度で溶ける!
- でも家庭用のコンセントでは有り得ない
実はニクロム線は、1400度という超高温まで上がります!
それを超えると、ドロドロに溶けてしまうんです。鉄やガラス、マグマを思い浮かべてもらうと分かり易いと思います。
ただしこれはあくまでも理論上の話。
温度や、電圧、電流等、いろいろな条件が影響してくるので、現実問題として、家のコンセントから電源を取っているくらいでは、限界までいくことは、まず無いでしょう
ドライヤーが燃えたり溶けたりしないの?
これは、理論上は大丈夫なんです。
- 本体は、熱に強いプラスチック
- 200度以上まで耐える
- 長時間加熱されたら、170度くらいが限界
- でも140度には届かないから、大丈夫!
ドライヤーの本体に使われているのは、大雑把に言うとプラスチックです。プラスチックにも物凄く沢山の種類があるんですが、ここで使われているプラスチックは耐熱温度が高い物が使われているんです。
どのくらいの温度まで耐えられるのかというと、200度以上。
ただし、長い時間、同じ熱を受け続けた場合はもうちょっと下がって170度くらいまで落ちてきます。
でも、JISで約束している最大温度140度では、全然届かない。だから、ドライヤーの本体は溶けたり燃えたりしないんです。
実際には、吹き出し口が溶けた、という話は少なくありません。
これは長く使っていくうちに、安全装置が壊れてしまったり、ホコリが溜まって、正常な作動が出来なかったり、色々な原因が考えられます。
熱が出る機械である以上、絶対安全、というわけではないので、気をつけて使うようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
身近な家電、ドライヤーのことを簡単に、詳しく説明してきました。
最後におさらいしておくと、
ドライヤーは
- 電気が通ると熱くなる金属の線
- 空気を送る扇風機
- 熱くなりすぎないための安全装置
この3つが組み合わさって出来ている。
JISで安全基準が決まっているけれど、高温になる電化製品なので、気をつけて使おう!
ということになります。
ちなみにですが、髪の毛を乾かすドライヤーの正式名称は「ヘアドライヤー」です。
ドライヤーは、広い意味の「乾燥機」ということなんですね
ちなみに乾燥機には
- 洋服を乾かす衣類乾燥機や布団乾燥機
- トイレで手を乾かすエアータオル
- お風呂に付いてる浴室乾燥機
- 工場で使うエアドライヤー
などなどあります。
どれも広い意味では「ドライヤー」と呼べるんですね
ただ、殆どの場合は、ドライヤーといえばヘアドライヤーが思い浮かぶでしょうから
ヘアドライヤーは乾燥機の代表選手、といってもいいかもしれないですね。
それでは、お付き合いいただきありがとうございました。